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♪ぎゅうにゅう~にそうだんだ♪ (音注意) 嫁の実家は今どき牛乳をとっている。 牛乳屋が瓶で配達してくれるアレである。 近所の付き合いでとっているんだろか、 配達は毎日ではなくて、 週に一度。 タイミングが合えば 飲むかも知れないが、 週に一度の配達なんで、 欲しいときにないことも多い。 で、隣のコンビニでふつうの紙パックの、 1リットルのやつを買ってくることになる。 そもそも瓶はめんどくさい。 フィルム剥がしてキャップ開けて、 なんてやっているよりも、 パックならコップに注ぐだけだ。 瓶とパックの両方があったら パックのほうからはけていく。 結果、瓶の牛乳はいわゆる余剰在庫。 いつも冷蔵庫の奥のほうに追いやられている。 ある日の朝のこと、 嫁の母が冷蔵庫の中の瓶を見て、 言った。 飲むのも大変だから料理に使ってしまおう。 クラムチャウダーとかいいんじゃないか、と。 クラムチャウダーなら、 牛乳も大量にさばけるだろう。 ということで、早速冷蔵庫の中身を確認、 足りない材料は保育園の帰りに買って帰ろう。 隣に引っ越して、 別の所帯で生活しているのだが、 夕食のときだけは全員集まって食べる。 嫁の弟夫婦らそのほかも集まって 大人数の食卓。 食事の用意をするのも 嫁だったり、嫁の弟だったり、 家にいるときは自分も作る。 この日はほか2名が多忙で 自分が作ることになった。 クラムチャウダーで 思い出されるのはモスバーガー。 モスのクラムチャウダーは好きだ。 何が好きって味もだけど、 几帳面にサイコロ状に揃えられ カットされたじゃがいもやニンジン。 同様にカップヌードルカレーも好きw。 以前にも作ったことがあるが、 作り方はいたって簡単だ。 野菜を切って炒めて粉ふって、 ブイヨンと牛乳入れて最後にあさり。 長く煮込む必要もないから、 すぐにできる。 // さて、夕方。 作るのはざっと15人前。 作り過ぎても余り果てて棄てることはない。 どんなに作っても翌朝には鍋は空、だ。 一応、レシピを確認しようと、 参考にしたのがこちらのページ。 分量は、×ことの4で計算。 ニンジンもじゃがいもセロリも みーんなサイコロ状にカット。 ベーコンも等しく大きさを揃える。 それなりに量もあるから手間もかかる。 主婦の日常ならこんなのあり得ないが、 男の凝り性料理なのであり得る。 こんな形の野菜は子供のツボ。 たとえ、手間でも子の喜ぶ顔が見たい。 あさりをささっとボイル。 全部、殻から身をはずす。 これこそ面倒だけど、 殻をはずしておかないと 食べるときがもっと面倒。 そうだ、牡蠣も入れよう。 前夜に使い残した生牡蠣を半蒸し。 硬くならないように食べる直前で 合わせることに。 ここまでで1時間。 八割がたはできた。 いかにも美味しい香りが漂う。 我ながら上出来だ。 あとは牛乳を入れるだけ。 少し火を入れて味をなじませれば、 完成である。 と、嫁と子供らの 帰ってくる声が聞こえた。 いつもより時間がちょっと早い。 慌てて鍋の仕上げにかかる。 子供はメシが待てないから、 そりゃ大騒ぎになるのだ。 冷蔵庫から牛乳を取り出す。 200ccの瓶が全部で5本。 急いでフィルムを剥がし、 とりづらいキャップをとる。 5本分の中身を鍋の中に投入。 あぁ、もどかしい。 沸騰させないよう 火加減を調節してから、 茶碗だ箸だと座卓の上を整える。 帰ってきた子供らのコートを脱がせたり。 さあ、もう食べられるぞ。 最後の味見をしようと ふたたびキッチンの鍋の前に立つ。 鍋にお玉を入れようとして異変に気づいた。 何かが浮いている。 この白い粉みたいなのは何だ? 何かが誤って鍋に入った形跡もない。 これって分離じゃね? いや、 小麦粉もしっかり火を通してある。 牛乳を入れてからは沸騰させないよう、 火加減には気をつけていた。 それでも分離するってことは・・・ そんなバカなと思いながら、 さっきゴミ箱に捨てた瓶のキャップを探す。 あった。 どーーーん。 今、目の前で起きている全てのことがつながった。 衝撃で言葉もない。 3週間も前に 賞味期限が終わっている牛乳。 まさか、そんなものが冷蔵庫に 入っているとは思わないわな、ふつう。 これって配達は昨年だぜ、間違いなく。 自分の冷蔵庫じゃないから、 賞味期限などは見るようにしている。 けども、けども、焦ってしまい 見ないままにキャップを開け、、、 嗚呼。。。 大量仕込みの 買い物で小さくない出費。 ここに至るまでの労力と時間。 全部が一瞬にしてパーである。 しかも、これ、棄てなきゃならない。 メシはまだかと泣き始める次男。 泣きたいのはきょうこそ、こっちだ。 生きていれば、 人生いろんなことが起こります。 油断は大敵、慢心は怪我のもと。 明日からまた頑張って生きていこうと思います。 なんてことを思ってしまうほどに いろいろな負の感情が私を包み込む、 夕暮れどきの台所。 皆さまも賞味期限には くれぐれもご用心召されますよう。。。
by showtkgg
| 2009-01-27 23:59
| 日常
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